
ITで健康診断を支える企業だから、なによりも社員の健康・働き方を大切にしています。
株式会社アークテック 代表取締役 喜多 一
IoTなど時代の最先端の技術を積極的に取り入れながら、情報システムの開発・運用などを手がけるアークテック。特に、全国の人間ドック・健康管理センターに導入されている健康診断データ収集システムではパイオニア的存在。たくさんの人の健康を支えてきた実績をもつ。そんなアークテック代表の喜多氏が、いま注力しているのが社員の健康管理だという。性別や年齢に関係なく、いつまでも第一線で輝き、働き続けられる環境づくりに取り組む同氏に、健康経営の具体的な施策とそこに込めた想いを聞いた。
中堅メンバーをがんで失った痛みが原点
-東京都の職域連携がん対策支援事業で❝優良賞❞を、そして健康保険組合連合会の東京連合会から「健康優良企業」の“銀の認定”を受けたと聞きました。
ええ。当社では、社員の健康診断の受診率がほぼ100%に達しています。30代以上の社員には人間ドックを受けてもらいますし、女性社員全員について、乳がん・子宮がん検診の費用を会社が全額負担しています。そうした取り組みが評価されたのだと思います。
-どうしてそれほど社員の健康に力を入れているのですか。
私たちは全国の人間ドッグ・健康管理センターへ、健診データ収集システムを提供している会社です。そのため会社全体の風土として、もともと健康に対する意識はとても高いものがありました。ですが、「よりいっそう社員の健康管理に力を入れなければならない」と思ったきっかけがあったのです。
それは数年前のことです。30代半ばの中堅社員ががんで亡くなってしまったのです。アークテックは少数精鋭の企業ですから、戦力を失う意味で痛いということはあったのですが、なにより「喜びや苦労をともにしてきたかけがえのない仲間を失ってしまった」ということに、全員が大きなショックを受けたのです。以後、「こんなに悲しい思いはもう二度としたくない」と、社員の健康にさらに気を配るようになりました。
それは数年前のことです。30代半ばの中堅社員ががんで亡くなってしまったのです。アークテックは少数精鋭の企業ですから、戦力を失う意味で痛いということはあったのですが、なにより「喜びや苦労をともにしてきたかけがえのない仲間を失ってしまった」ということに、全員が大きなショックを受けたのです。以後、「こんなに悲しい思いはもう二度としたくない」と、社員の健康にさらに気を配るようになりました。
「エンジニア35歳限界説」を突破して輝ける
-とはいえ、IT業界は長時間労働が横行しています。健康に気を配るといっても限界があるのではないでしょうか。
いいえ。当社では、多少の波はありますが、各人の平均残業時間は月15時間以内におさまるように、会社としても、また個人も心がけていて、これを実現しています。仕事が終わったらすぐ帰り、スキルアップや、家族との団らん、自分の趣味などに時間をつかってほしいからです。本社オフィスを東京駅や日本橋駅のすぐ近くにかまえているのも、通勤のしやすさはもとより、自己啓発、ショッピングや映画・演劇の観賞などについて利便性にすぐれた立地ということを重視してのことです。
いまの日本のIT業界全体の大きな問題点は、忙し過ぎるところです。そのため現場のエンジニアたちは疲れ切っていて、離職率も高い。昔は、残業もいとわず、時間を忘れて働くことがもてはやされたりもしましたが、もうそんな時代ではありません。なにより長時間、無理して働いても、社員のモチベーションや生産性は逆に下がってしまいます。仕事は集中してやるものなのです。
また、時間に余裕があれば、新しいスキルや知識を身につけることもできます。アークテックでは、社員自ら企画して、勉強会を開催したり、外部から各専門分野の講師を招くなど、自分で自分を高めていく企業風土があります。
いまの日本のIT業界全体の大きな問題点は、忙し過ぎるところです。そのため現場のエンジニアたちは疲れ切っていて、離職率も高い。昔は、残業もいとわず、時間を忘れて働くことがもてはやされたりもしましたが、もうそんな時代ではありません。なにより長時間、無理して働いても、社員のモチベーションや生産性は逆に下がってしまいます。仕事は集中してやるものなのです。
また、時間に余裕があれば、新しいスキルや知識を身につけることもできます。アークテックでは、社員自ら企画して、勉強会を開催したり、外部から各専門分野の講師を招くなど、自分で自分を高めていく企業風土があります。
-意欲的な社員が在籍しているんですね。では、これから入社する人材には、どんなことを求めていますか。
ポテンシャルです。入社時点でのIT関連の知識や経験は不要で、文系・理系、性別、出身大学など、いっさい関係ありません。入社後は、ITの専門知識やスキルを身につけるだけでなく、プロデュース能力や創造性を磨いていってもらいます。というのも、私たちがまかされるのは、プロジェクトのマネジメントやクオリティのコントロールといった、いわば超上流の部分です。
たとえば、大手企業のシステム開発・運用をまかされる場合。お客さまに代わって開発会社に仕事を依頼することもあります。ですから、技術力だけではなく、お客さまに対するコンサルティングやシステム全体のプランニング、品質や人材をしっかりと管理するマネジメント能力といったスキルが大切になってくるのです。
そのため、世間でいわれる「エンジニア35歳限界説」は、アークテックでは無縁です。プロデュースやプランニング、マネジメントの能力は、経験を積むほど高まっていきますので、50歳を過ぎたって第一線で活躍するのが当社では当たり前なのです。
たとえば、大手企業のシステム開発・運用をまかされる場合。お客さまに代わって開発会社に仕事を依頼することもあります。ですから、技術力だけではなく、お客さまに対するコンサルティングやシステム全体のプランニング、品質や人材をしっかりと管理するマネジメント能力といったスキルが大切になってくるのです。
そのため、世間でいわれる「エンジニア35歳限界説」は、アークテックでは無縁です。プロデュースやプランニング、マネジメントの能力は、経験を積むほど高まっていきますので、50歳を過ぎたって第一線で活躍するのが当社では当たり前なのです。
日本の未来に貢献できる人材になろう
-最後に今後のビジョンを聞かせてください。
社員の健康とともに、働きやすい環境づくりは、私たちがいちばん重要視していることです。これからさらに社員一人ひとりのキャリアパス、ライフイベント、ライフスタイルにあわせた働き方ができるようにしていきます。たとえば、クラウドなどのITを活用し、リモートワークができる環境の整備などを検討しているところです。
事業については、健診データ収集システムや大手企業のシステム開発・運用など、私たちの得意分野を有機的につなぎあわせることでシナジーを生み、さらに発展させていきます。日本はこれから少子高齢化が進んでいきますから、一人ひとりがより健康で活躍しないと、経済を発展させられません。健診データ収集システムを進化させたり、IoTを取り入れて仕事を効率化させたりすることで、豊かな長寿社会の実現と人手不足の解消に、大きく貢献していきたいですね。
事業については、健診データ収集システムや大手企業のシステム開発・運用など、私たちの得意分野を有機的につなぎあわせることでシナジーを生み、さらに発展させていきます。日本はこれから少子高齢化が進んでいきますから、一人ひとりがより健康で活躍しないと、経済を発展させられません。健診データ収集システムを進化させたり、IoTを取り入れて仕事を効率化させたりすることで、豊かな長寿社会の実現と人手不足の解消に、大きく貢献していきたいですね。
喜多 一(きた はじめ)プロフィール
1959年、大阪府生まれ。1982年に京都産業大学外国語学部を卒業後、日本でも数少ないPCO(プロフェッショナル・コングレス・オーガナイザー)として、政府間交渉や産業・学術に関する国際コンベンションの事務局を代行。その後、広告プロダクションの取締役を経て、ITベンチャーの副社長としてマーケティング、海外製品の国内導入、技術教育、新規事業開発を担当する。2009年に株式会社アークテックに入社。2015年に代表取締役に就任。コンベンション業界団体の幹事長、EC研究会の顧問幹事などを歴任。IoT検定制度委員会の委員、健康経営アドバイザーとしても活躍中。
企業データ
設立 | 1996年7月 |
---|---|
資本金 | 4,500万円 |
売上高 | 4億1,000万円(2018年3月期) |
従業員数 | 23名 |
事業内容 | プロフェッショナルサービス、パッケージソフト・ソリューション販売&導入サービス、クリエイティブ(企画・制作)サービス |
URL | http://www.arctec.co.jp/ |
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