人財力

人財採用と育成に力を入れている企業を紹介

応援メッセージ

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株式会社リンクアンドモチベーション 代表取締役会長

小笹 芳央

おざさ よしひさ

1961年、大阪府生まれ。1986年に早稲田大学政治経済学部を卒業後、株式会社リクルートに入社。2000年、株式会社リンクアンドモチベーションを設立、代表取締役社長に就任。同社は2008年に東証一部へ上場。「モチベーションエンジニアリング」という独自の技術を開発、幅広い業界の顧客からその有効性を支持されている。

Message

私はビジネスパーソンに対し、「アイカンパニー」として自立することを提唱してきました。自分をひとつの株式会社と見立てて、客観的に自らの市場価値を把握し、成長していくように自身で経営するということです。高度経済成長期には一般的であった「終身雇用制度」は崩壊し、もはや会社に頼ることはできなくなったからです。

「アイカンパニー」として成長するために、私が新卒社員にお勧めしたいことは圧倒的な仕事量をこなすことです。そうすることで、自分がこなせる仕事の許容量を引き上げることができます。入社後3年ぐらいの間に、定時で帰れるような仕事しかしていないと、その後、ハードワークが必要になっても対応できなくなってしまうんです。

多くの学生が「アイカンパニー」としての意識をもち、成長していくことで、この国はもっと面白くなると信じています。

小笹氏が説く 表面的な情報だけで会社を選ぶな!

就活の常識 3つのウソ
× 知名度が高いほうが安心

他人が知っているかどうかは、自分の就職先選びに関係ない。人気企業に「入れてもらった」という感覚でいると成長できない危険性も。自分のものさしで見つめ直せ。

× 離職率が低い会社がいい

辞める社員が少ないのは、“ぬるい”環境である可能性も。一方、離職率の高い会社は社員同士の競争が激しく、早く成長できる場であることが多い。離職率だけでなく、社内風土を確認せよ。

× 平均年齢が高い会社は避ける

もうすぐ引退するベテランが多いために平均年齢が高いのであれば、新卒社員がすぐ仕事を任され、急速に成長できる可能性もある。年齢構成のピラミッドを調べよ。

金井さん顔写真

神戸大学大学院経営学研究科 教授

金井 壽宏

かない としひろ

1954年、兵庫県生まれ。1978年に京都大学教育学部を卒業後、神戸大学大学院経営学研究科博士課程に進む。同課程前期修了後の1984年、米国マサチューセッツ工科大学へ留学。1992年に経営学博士号を取得。1994年に神戸大学経営学部教授に就任。1999年に同大学大学院経営学研究科教授に就任。同研究科長を経て2012年から神戸大学社会科学系教育研究府長。『働くひとのためのキャリア・デザイン』(PHP研究所)、『仕事で「一皮むける」』(光文社)など著書多数。日本におけるキャリア研究の第一人者として活躍している。

Message

みなさんにアドバイスしたいのは、「就活時のキャリア・デザインは大まかなモノでもかまわない」ということ。就活段階で「自分にあった仕事を見つけださなければ」とあせる必要はない。多くのビジネスパーソンは30歳〜40歳ぐらいで適職にめぐりあったり、「いまやっている仕事が適職なのだ」と確信をもちます。そのころまでに社会人としての経験を積み、憧れや夢ではなく、自分にあう仕事をリアルに判断できるようになっているからです。

また、自分だけが悩んでいると思わないことです。親友や恋人などと話し合い、意見を聞いてみてください。いちばん参考になる可能性が高いのは、過去に同じ経験をしているみなさんの親の話です。「第三希望の会社だったけど入社してよかった」とか、「入社の理由なんて適当さ」と聞けば安心できるでしょう?

ただし、親をはじめ相談相手からどれだけ貴重なアドバイスを得られたとしても、最後に決断して道を選びとるのは自分です。

就職先選びの前に自問自答せよ

進路を決めるための3つの問い
  • 1 なにが得意か
  • 2 なにがやりたいのか。
  • 3 なにに意味を感じ、社会に役立っていると実感できるのか