はい。特に、派遣先であるクライアントのもとに、当社の本社勤務の営業社員を常駐させる取り組みは、業界でも異例のことです。客先常駐も行う新たな部署を設けたので、会社としては大きな投資でした。それでも決断したのは、「派遣スタッフに安心して働いてもらい、活躍してほしい」という想いが勝ったからです。派遣スタッフには、「どんな些細なことでもいいので、当社営業社員になんでも聞いてください」と伝えています。当社の社員がそこに「いる」のと「いない」のとで、働く環境自体にそこまで大きな違いは出ないかもしれません。しかし、毎日の「ちょっとしたこと」をすぐに拾い上げて解決できれば、派遣スタッフもストレスを貯めずに働けます。この取り組みを始めてから、派遣スタッフの継続率が大幅に改善しました。

　まずは、「派遣会社の本社所属の担当営業が常駐するのは初めてのこと」と驚かれますね。そして、「社員が現場を管理してくれるので、とても安心できる」と。それは同時に、クライアントに対する「現場管理の負担軽減」という価値の提供にもつながっています。

　私たちはこの業務にあたっている社員から、派遣スタッフの状況を毎日報告してもらっています。その内容と派遣スタッフから回収するアンケート結果をクロス集計し、クライアントにレポートとして提出しています。そこには、よりよい職場環境の構築に向けた提案内容が記されています。このレポートに対しても、「こんなにしっかりとしたカタチで提案されたのは初めて」と苦笑いされますね。当社がここまで徹底して、「派遣スタッフの働きやすさ」に目を向けるのには、派遣スタッフが力を発揮できる土台を整備することで、最終的には「期待以上の成果」をクライアントに提供できるという信念があるからです。

　コロナ禍が収束しても、当面の間は景気回復の見通しが立たないとの予想から、人材業界の厳しさは続くかもしれません。それでも、世の中には外部環境に関係なく、成長している企業はたくさんあります。そういった企業に共通していることは、さまざまなチャレンジを繰り返し行っていること。その点、当社にはチャレンジする文化が根づいています。「スピード、エラー、ユニーク」といった合言葉をプリントしたＴシャツを全員で着て、会議を行う日もあるくらいです(笑)。ぜひ私たちとともに、人材業界の常識を変える挑戦を行いましょう。そうすることで、自分の態度や行動にも、必ずいい変化が生まれますから。