人財力100

人財採用と育成に力を入れている企業を紹介

我が社の人財力

株式会社Nナビ 代表取締役 山岡 厚之
週休3日/年収1,000万円/20代支店長のベンチャー

「入ってよかった」と思える会社にする。だから、ともにNo.1をめざそう

株式会社Nナビ 代表取締役 山岡 厚之

「会社が社員に提供するものが給与だけでは十分ではない。社員のビジネスパーソンとしての“市場価値の向上”をしてこそ、企業として社員に有益性を出せたといえる」。そう明言するベンチャー起業家がいる。営業アウトソーシング事業で急成長を遂げているNナビ代表の山岡氏だ。同氏の育成術のもとで、若き人財が急成長。それを原動力に同社は業界No.1をめざして快進撃中だ。どうやって人財を育成し、どんなビジョンを描いているのか、山岡氏に聞いた。

全国に拠点を開設、地元人財を採用する

-Nナビは企業のビジネス支援、とりわけ営業支援を展開して急成長していますね。代表の山岡さんがめざすものはなんですか。
 業界No.1、そのための全国への支店展開です。私たちの主力ビジネスは、公共事業体の営業代行。とくに地方では、代行会社のなり手が不足していて、お客さまが困っている。そこで私たちが全国に拠点をかまえ、いつでもサポートできる体制を整えれば、お客さまにとって最高のパートナーになれるのです。

 そこで現在、東京、大阪、名古屋といった大都市にオフィスがあるだけでなく、三重県の四日市本社、静岡県の三島支店があり、そして沖縄県の那覇支店も近い将来、開設予定。どんどん拠点を立ち上げています。「地元で働きたい」という若い世代を積極的に採用し、新設拠点で活躍してもらいますよ。
-拠点の数が増えてくると、山岡さんの目が行き届かなくなる心配はありませんか。
 いいえ、口や手を出さないように、むしろ目をつぶっています(笑)。支店長など組織をたばねる立場になったら、すべてまかせる。私の指示で動いていたら、失敗したとき「社長にいわれた通りにしただけ」と免責の感覚が発生し、反省せず、次も失敗を繰り返してしまう。人間なら誰でも失敗はあります。でも、自分のアタマで考え抜き、100%自己責任でものごとに取り組んだうえでの失敗であれば免責の感覚は発生しないので、自分が次にどう動けばいいのか、その失敗から学び、成長することができるんです。

 実際、いま29歳の三島支店長の場合でも、私は口も手も出していません。彼が責任者として立ち上げた支店ですから。公共事業体のビジネスパートナーとして静岡エリアでは最後発としてスタートしたのに、わずか1年ほどで地域No.2に。私がそのことをほめると、彼はニヤリと笑っていうんです。「これで満足なんかしないでください。すぐにトップになってみせますよ」と。

社員の3分の2が辞めてしまう

-頼もしいですね。20代で支店長に抜てきされるほどですから、採用時から優秀な人財だったのでしょうね。
 いいえ、まったく。彼が入社したとき、私になんといったか。「22万円も給料をもらえて大満足です」。大学を卒業しファーストキャリアを失敗し、これといった目標はもてず、アルバイトをしていた彼には、正社員になれたことがうれしかったんでしょう。でも、私は彼にいいました。「それで満足なんかしないでくれ。君が入社した会社は成長を旗印にしているベンチャー企業だ。ウチはこれから全国展開をめざすんだから、君にもとことん上をめざしてもらい、数年後には支社のトップになってもらい、年収をもっと上げてもらわないと逆に困るんだよ」。

 そう伝えたとき「僕なんかは実力がないのでムリです」といっていた、そんな彼が変わったのは、会社を設立して4年目のこと。当時、Nナビの社員は15名。そのうちの10名がいちどに辞めてしまったんです。私はショックのあまり、ぼう然と立ちつくしました。「会社がつぶれる…」と。
-でも、つぶれなかった。
 ええ。残った5名が必死でがんばってくれましたから。10名が辞めた3ヵ月後には、以前の月商を超えるV字回復を果たしました。現在の三島支店長も、まるで人が変わったように働いてくれた。それまでは、会社とは「当然に存在し続けるもの、給与を支払い続けてくれるもの」だったのが、「つぶれてしまうこともありえるんだ」と気づいた。「社員ががんばって働くことで売上が生まれ、そこから給与が支払われる」という仕組みを、直感的に理解できたのでしょう。私が指示しなくても、自発的に売上を上げるための行動をしてくれるようになりました。
-そこから支店長へとキャリアップしていったわけですね。しかし、なぜ社員の3分の2が辞めてしまう事態になってしまったのですか。
 すべては、私の経営者としての未熟さに原因がありました。私はNナビを立ち上げる前、人材紹介会社や営業代行会社で働き、トップセールスになりました。新規事業の立ち上げや組織運営をまかされ、マネジメントの経験も積んだ。競争の激しい世界のなかで、「気合いと根性があれば、なんだってできる。誰でも成功できる」という信念をもった。というのも、最初にチャレンジした営業の仕事で、4ヵ月間で1件の契約もとれず、「自分は営業の世界ではとうていやっていけない」とまで思いつめていた自分でさえ、成功できたんですから。

 でも、そうやってビジネスパーソンとしてがむしゃらに働き、「成果をあげ続ける」という、野心的なタイプの人ばかりではない。私自身は成功した起業家と自分を比較して「まだまだがんばらないと」と思っていた。けれど、人によっては、たとえば同級生と自分を比較して給与や福利厚生などを比較し、「見おとりしなければいい」と考えている。

 そんな多様な価値観の人が集まる組織において、「気合いと根性」を前面に押し出した組織運営を行うことで、気づかぬうちに誤った方向に進んで行ったのです。

社員の大切な“時間”をあずかる責任

-設立4年目に、経営者として大きな転機があったのですね。どんなふうに考え方を変えたのでしょう。
「どんな価値観をもつ社員であっても、共通していちばん大事なものはなにか」を考えました。それは“時間”です。人はみな限りある命を生きている。人生の時間は限られている。社員のみんなは、その貴重な時間をNナビに提供してくれているんだ。そう気づいたんです。

 そんな貴重なものを提供してもらっていて、会社が提供するものが給与だけでいいのか。それじゃとても足りない。そう思いました。では、なにを提供すればよいか。私が出した答えは、ビジネスパーソンとして市場価値の高い人材になってもらうこと。つまり、Nナビに入社したことで飛躍的にビジネスパーソンとして成長し、どこに行っても通用する人材になってもらうことが、企業としての有益性になると考えたのです。そしてNナビが「業界でNo.1の人材育成企業になれば、業界No.1企業になれるんじゃないか」。点と点が線になりイメージが生まれ、「よし、この考え方でとことんやってみよう」。そう決意したんです。
-どんなプロセスで市場価値の高い人材を育てていくのですか。
 入社後1~2年は、研修と実践の両面からビジネスパーソンとしての土台を養ってもらいます。ここまでは全員共通。その後は、その人の資質や描いているビジョンごとに、4つのキャリアステップを設定しています。

 1つめは、事業開発力やマネジメント力を磨き、若くして組織運営をやってみたい人向けのステップ。公共事業体の営業代行の事業に携わってもらいます。全国展開をめざし、拠点の立ち上げや運営をまかせていきます。その過程で、組織運営や人材のマネジメントといったスキルが身につきます。

 2つめは、「大きくかせぎたい」という人向けのステップ。通信分野の営業代行事業に携わってもらいます。営業としての難易度が高いビジネスですが、仕事が大変なぶん、収入も多くなる。年収1,000万円も十分に射程圏内。ですから、「実力の世界でとことん自分のチカラをためしたい。成功したらそれに見あった報酬がほしい」というタイプ向きです。
-残り2つのステップについて解説をお願いします。
 3つめは「将来、自分で起業したい」という人向けのステップです。たとえば「この地域での通信事業の営業では彼が№1だ」といった具合に、突き抜けたスキルをもつ人の独立支援制度をもうける予定。“のれんわけ”のようなカタチで一国一城の主になれるようにサポートします。

 そして、4つめは、他社に転職したい人向けのステップ。支店の立ち上げや組織運営などに携わり、「ゼロからイチを生み出すスキル」「自分のチカラで事業を組み立てるスキル」など幹部として必要なスキルを身につけてもらいます。そして、自分の市場価値を上げたうえで、他社へ転職することも推奨しようと考えています。

転職もOK、卒業生として送り出す

-えっ。せっかく育てた人材が辞めてしまうのでは、会社経営に打撃なのではありませんか。
 そうかもしれません。でも、「業界№1になる」という私たちの集団目標を達成するためにも、「成長して収入を上げたい」「地位を上げたい」といった、単独目標を強くもっている人は、たとえ最終的に転職してしまうとしても大きく貢献してくれるので、企業にとって有益な存在です。

 そしてもうひとつ「大企業やメガベンチャーで働ける実力があるけれど、それでもNナビで働きたい」と思ってもらえる会社をめざさなければ意味がない。そうなれるよう、経営者として企業努力するのみです。「市場価値の高い人材を育成する」、そして彼らが「それでもNナビで働きたいといってもらえる魅力的な会社をめざす」。この両輪をまわすことが、企業の成長にドライブをかけると思います。

 また、転職するにあたって、2つの条件があります。ひとつは「Nナビよりよい会社に行くこと」。たとえば上場企業の中途採用試験に合格したり、著名企業にヘッドハンティングされるとか。「Nナビが市場価値の高い人材を育てることに成功した」という証明になるからです。もうひとつは、転職者をNナビのコーポレートサイトで“卒業生”として紹介させてもらうこと。そういう転職者がいるということを誇りたい。そうすればNナビのブランド価値が上がり、転職者が抜けてしまった損失をおぎなってあまりあるメリットがあるわけです。
-なるほど、よくわかりました。では、「他社で働ける実力があるけれど、それでもNナビで働きたい」と思ってもらえる会社にするための取り組みを教えてください。
 たくさんありますが、ひとつあげるとするなら、働く環境づくりです。たとえば今年度から週休3日制を導入します。一般職を対象に、「給与はそれなりの生活ができる程度あればいい。それよりプライベートの時間を充実させたい」「空いた時間で新しいことを学びたい」「Nナビとは違う仕事を副業で経験してみたい」といった、それぞれのライフスタイルや価値観にあわせた働き方ができるようにするわけです。

 週休3日制になったら、いろいろな可能性が出てくると思いますよ。たとえば、ミュージシャンや役者といった夢を追う人たちは、それを実現するまでの生計を立てるのが大変。でも、週休3日制なら、夢を追いながら安定した生活もできるようになる。これまでとは違った人たちにNナビを活躍の場として選んでもらえるようになるだろうと、期待しているんです。

 もともと、創業時につくったNナビのロゴマークには「さまざまな個性と価値観が集まり、その個性をあわせて、組織として成長していきたい」という想いをこめています、その原点に立ち返り、制度を改定しました。
-最後に「いつ、どこでも通用できる人財になりたい」「地元で活躍したい」と考える若い世代に向けて、メッセージをお願いします。
 全国展開、業界トップをめざす道はもう始まっています。これから人財開発に力を入れ全国各地に拠点を展開していきます。

 そのために、各地で人財を採用していきます。採用条件でいちばん大事なのは将来に対するイメージをもっているかどうか。なんでもいいんです。たとえば「月収100万円をもらえるようになりたい」「起業したい」とか。そのうえで、その「なりたい自分の姿」に向かって変化できる人を求めています。現状の能力は問いません。大事なことは、なりたいイメージがあり、そのために変化し、進化する意思があるかどうかです。成長を続ける意欲のある人にとって、Nナビは、大きな飛躍の場になることを約束します。
山岡 厚之(やまおか あつし)プロフィール
1983年、大阪府生まれ。高校を卒業後、人材紹介会社と完全歩合制の業務委託契約を結び、営業として働き始める。6ヵ月目で売上No.1の成績を記録。その後、個人事務所を設立するも1年で廃業。その後上京し、営業系ベンチャー企業に入社。すぐさま全国トップの営業成績を残し、新規事業や新規支店のマネジメント業務に携わる。その後、トップダウン型の会社ではなく、ボトムアップ型の「人財が成長する会社を創る」というコンセプトのもと、2012年に株式会社Nナビを設立し、代表取締役に就任。営業支援業界において、競合他社とは一線を画した営業プロセスと人財育成スキームで高い営業成績を上げている。

企業データ

設立 2012年12月
資本金 1,000万円
事業内容 営業特化型BPOサービス、オフィスサポート
URL http://n-navi.jp/

人財力100 紹介ページ

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