人財力100

人財採用と育成に力を入れている企業を紹介

我が社の人財力

株式会社3Backs 代表取締役 三浦 尚記
大学中退の過去をもつ起業家が立ち上げた異色スクール

社会から置き去りにされた若者を一流の人材へと急成長させる

株式会社3Backs 代表取締役 三浦 尚記

学校や新卒入社した会社でうまくいかず、ドロップアウトしてしまう。たったいちど、そうしたアクシデントがあっただけの人材を、日本の社会は弾きだしてしまう。「学歴・職歴がない」という理由で選択肢を失い、夢を見ることさえ許されない若者たち。そうした人材を一流企業で活躍できるように育て上げる。そんなスクール『リバースカレッジ』が2017年に発足した。参加した生徒のうち約半数が「1年以内に日本の平均年収である約420万円を超える収入を得ている」というから驚きだ。自身も「かつてドロップアウトを経験した」というスクールの創立者で3Backs代表の三浦氏に、スクールの詳細とこの事業への想いを聞いた。

その日暮らしだった中卒者が2年で部下40人・年収840万円に

-学歴・職歴がないゆえに夢をもてずにいる“ドロップアウト人材"を育てるスクールを展開しています。ここに参加して、人生が変わった若者の事例を教えてください。
たとえば、19歳でやってきた鳶職人。中学卒業から先の学歴がなく、「その日暮らし」で生きてきてしまった。でも、いま22歳になり、当社で40人程度の人員をまとめる部長として働いています。年収は840万円。大学を卒業して就職した、彼の中学の同級生たちはまだ1年目。こんな人数の部下、こんな金額の年収を得ている人はいないでしょう。完全に追い抜いています。
-大逆転ですね。入学時から見どころのある人材だったのですか。
いいえ、とんでもない。非常にわがままで幼い思考をもっていました。入学後、当社の営業部門の仕事に就き、実務をこなし、報酬をもらいながら「一流のビジネスパーソンの仕事」を学んでいく。でも彼は、やるべきことがあるのにゲームをし始めたり、それを注意するスタッフのアドバイスを聞き入れなかったり。当初はそんな状態でした。
-なかなか難儀な感じですね。
ええ。でも、彼だけでなく、入学してくる人材の大半はそんな傾向があるものです。だから、仕事に対する姿勢だけでなく、私生活にも深く関与して矯正する必要がありました。学歴や職歴なんかより、企業が求めているのは人間力。私たちが目指すものは「社会に通用する人間の育成」ですから、人間力を高めることに焦点を当てています。

企業の一員として働いた経験がとぼしいドロップアウト人材は、「仕事のスキルさえ磨けばなにをしてもいい」と考えがち。「それでは一流になれないぞ!」と教える必要があるのです。彼の場合、それに対し、最初のうちは反発する姿勢が強くみられました。

部下をもつことで自己の問題点に気づく

-どう対応したのですか。
早い段階で、研修生の後輩を彼の部下として配属したんです。配属する時期は本人の状況によってまちまちですが、スクールの実務研修プログラムの一環として、部下をもたせるようにしています。
-必要なのは、彼を指導する有能な上司ではないでしょうか。なぜ、部下をつけるのですか。
ヒトが本当の意味で変わるためには、他者の面倒をみることが必要だからです。本人に個人としてのノルマを与えても、「やりたくないんだからやらないよ。どうせオレはダメなんだから」と。負け犬根性に染まってしまったドロップアウト人材のやる気をかきたてることはできません。ところが部下をもち、チームとしてのノルマを与えると変わります。なにしろ、「部下にやってもらわなくてはならない」のですから。

ヒトに動いてもらうためには、自分に人間力が必要。それを身につけようと努力し始めます。そのうえ、部下に「ゲームなんかやってないで、オレの話を聞けよ!」と叱責しているうちに気づくんです。「ああ、これってオレが参加したばかりのころ、スタッフさんに言われていたな」と。「デキの悪い部下」を通して、はじめて自分自身を客観的にみることができる。

そうすると、「あのとき、スタッフさんがオレから逃げずに叱ってくれたことで、いまオレはここまで来ている。部下に対しても、逃げちゃだめだ」と。マネジメントの責任感が生まれてくる。こうして、一流のビジネスパーソンに必要な心がまえが身につく。そこからの変化のスピードは速いですよ。

ドロップアウトするかどうかは導いてくれるヒトと出会えたか

-なるほど。スクールのスタッフが一人ひとりに真剣に向き合っていることが、本人によい変化をもたらしているんですね。
ええ。特にヒアリングにチカラを入れています。紹介している事例の彼の場合、私自身もカウンセラーとして、地方から東京に上京してきた目的をいろいろ聞き出しましたよ。彼らはこれまで、社会のあらゆる場所に存在する「定員」から排除されています。だからこそ、「認めてほしい」「もっと向き合ってほしい」という強い承認欲求をもっているケースが多いです。そういった本心を引き出すことが、再生への第一歩となります。そのうえで、たとえば「学歴・職歴がないことをバカにした連中を見返してやりたい」といった、努力に火をつける燃料になるものをさぐりあて、それをたきつけていくように導くのです。

ドロップアウトしたことがないヒトは、たまたま、その承認欲求を満たすためにどうしたらいいか、教えてくれる存在があったヒトです。親であったり、学校の教師であったり、塾の講師であったり。でもドロップアウト人材は、たまたまそういう出会いがなかった。「ここでガマンしなかったら、ヒトから認めてもらえなくなるんだよ」。たったひとこと、その真実を教えてくれるヒトさえいたら──。きっと、ドロップアウトなんてしなかったんです。
-そうか、三浦さんを含めて、「リバースラボ」のみなさんは、研修生の「こんな親・先生に出会いたかった」という存在になっているわけですね。そんな『リバースカレッジ』ですが、なにか入学条件はありますか。
10代・20代で、「変わりたい」と思う気持ちや、変わることへの覚悟がある人なら入学できます。ただ、「よくわからないが、特に努力しなくても、ここに入ればなんとかなるんじゃないか」なんて、安易に思っているだけだったら、出直してきてもらいます。10回近く面接を繰り返して、本人の覚悟が定まったところで入学を認めた例もありますよ。

二度とドロップアウトしないようにじっくり育成してから他社に紹介する

-卒業生の進路を教えてください。
おもに3つあります。紹介した若者の例のように、当社の一員になるケースと、独立・起業するケース、そして他社に就職するケース。どれであっても、日本のビジネスパーソンの平均年収である「約420万円」を超える条件で働けるよう、スクールで指導し研修段階で年収420万円以上の実績をもった状態で送り出すのです。
-『リバースカレッジ』は、卒業生を他社に紹介するときの手数料の収入によって成り立っているのですか。
いいえ。確かに人材紹介手数料が発生するケースはありますが、それは『リバースカレッジ』に参加して2年後に研修生が転職を選んだ際になります。人材紹介料を目的にすると教育方針がブレてきます。なぜならば、短期間で数多くの人材を就職させなければ儲からないため、まだ完璧に仕上がっていない人材を世に出してしまう。そうしたら彼らはせっかくの就職先で活躍できず、またドロップアウトを繰り返してしまいます。

私たちは、二度とドロップアウトしないように、一流のビジネスパーソンとしての仕事ができるようになるまで育成します。こういった人材ビジネスは日本ではまだめずらしいと思います。

私もドロップアウト人材だった
だから絶対にあなたを見放さない

-すばらしいビジネスですね。でも、「おカネにならない」リスクもある事業です。三浦さんをそこまで突き動かすものはなんですか。
私自身の経験です。私も大学を中退したドロップアウト人材。一応、就職はしましたが、すぐ辞めた。レールから脱線するような生き方をしていたんです。けれど、20代半ばで起業して、「学歴がなくてもキャリアはやり直せるんだ」ということを実感したんです。

その経験をサービスにしようと思ったのが30歳を迎えてからでした。3Backsという会社を長く存続させるため、「なにをテーマにした社会貢献をして行くべきか」を考えた結果、「自分と同じようなドロップアウト人材の育成を当社の事業にする」ということにたどり着いたわけです。「僕も君たちと同じだったんだよ」という事実をベースに、研修生と心と心で向き合って、再生への手立てを講じていきたいです。
-最後に、「人生をやり直し、高いキャリアを手にしたい」と考えている若い世代に向けて、メッセージをお願いします。
いま「ユーチューバーのようにラクして稼げるようになりたい」「短い時間で手っ取り早く稼ぎたい」と、努力することから逃れようとする風潮があります。しかし、ユーチューバーだってなんだって、光り輝いている人間というのは全員、ふだん、ヒトがみていないところで血のにじむような努力をしているものです。そういった努力は、習慣づけないと継続することが難しい。ただ、ドロップアウト人材は、その習慣を身につける機会が極端に少ない。私たちのスクールに入ることで、短期間で集中的にそれを身につけることができます。

私たちは絶対にあなたを見放しません。あなたが変われるまで、何度だって正しい方向に引っ張ります。自分を変える覚悟を決めたら、ぜひ、私たちのスクールの扉をたたいてみてください。
三浦 尚記(みうら なおき)プロフィール
1981年、埼玉県生まれ。大学中退後、オフィス機器製造の上場企業に入社。2003年、ベンチャー企業の立ち上げに取締役として参画。2009年、株式会社3Backsを設立、代表取締役に就任。セレクトショップ、ITスクール、求職者支援など数々の事業を展開。2016年にドロップアウト人材に特化した職業紹介事業『ジョブドリーム』を、2017年に人材再生プロジェクト「リバースラボ」を始動、同じくドロップアウト人材を一流のビジネスパーソンへと育成する『リバースカレッジ』の運営を開始。人生に挫折した若者たちを再生させるため、自身の経験を活かして献身的にサポートしている。

企業データ

設立 2009年11月
資本金 3,333万3,333円
売上高 5億円(2017年8月期実績)※グループ全体
7億円(2018年8月期見込)※グループ全体
従業員数 100名
事業内容 人材再生プロジェクト「リバースラボ」の運営、障害者就労支援『ハローワールド』の運営、アパレル関連事業
URL http://www.3backs.com/
http://rebirthlab.com/

人財力100 紹介ページ

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